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2006-03-07 NPOの経営

_ [NPO] 京都

 午前中は、オフィスで会議に出たあと、午後から京都に移動する。 京都に新たに研究部門を設置するための打ち合わせで、4月から新しい研究員を迎え入れるのと、既に京都で在宅勤務をしている者とで、スタートする。 グループ会社として、京都に事務所施設があるので、そのなかに間借りをする形となる。 といっても、いまの施設利用もグループ会社の研究開発部門なので、村的な線引きは不要だろう。

 事務所で打合せをしたあと、京大の懇意の先生のところに伺い、今後の展開などざっくばらんに意見交換を行った。 京大とは、2000年頃にIPv6を使った、モバイルIPの基盤構築を行う研究を共同で行ったのがきっかけで縁ができた。 そのご、2001年頃に、こちらのNPOであるSCCJの主催する京都研究会で夜なべの議論があり、みあこネットという自営型広域無線LANのネットワークへと発展していった。 このSCCJは、いまどこカルネットという電子カルテを中心とした事業を新規に取り組んでいる。 

 NPOというと、なにか収益をあげないように錯覚をされがちだが、基本的には法人であり、その運営は民間企業の経営となんら変わるものではない。 したがって、その責任者や運営者は、民間でいうところの経営者であり、経営陣であって、求められる資質も限りなく近いだろう。 なんらかの事業を営み、結果として収益が出た場合に、それを自らの事業に再投資することは可能だが、会員(法令上は社員と呼ぶが、民間企業でいう株主にあたる)に配分することができない点が大きく事なる。 つまり、会員にとって直接的ROIは期待できないものだ。 NPOの経営者の資質として、民間企業のそれと違うものとしては、おそらく公的側面や、社会に対する公平性や正義感などが、より強く求めらる点なのだろう。  兼任ではなく、専任の職員や理事で運営されるNPOというのは、それなりに核となる事業が必要であり、その運営では、民間企業と同等かそれ以上の経営ノウハウが必要だと思う。

 僕の主催するNPOは、まだまだこれからなのだが、いままでの企業経営とは違う要求にいかに呼応してけるかは、僕自身にとっても大きな課題だ。

 基本的に二足のわらじを履くことは嫌いなのだが、立場を使い分けて、公私混同、NPO/仕事の混同をしないことを強く意識していきたい。 モバイルインターネットに関する任意団体MBAは、設立発起人であり、いまも、理事を勤めさせていただいているが、ここの場合、事務局が独立して、きちんとした運用をしていることがとても心強い。 やはり、理事長などのリーダーシップは必要だが、コンプライアンスやガバナンスという意味では、事務局や決議機関(理事会など)の運営と、独立性が重要となる。 ちょうど、民間企業での社外取締役や委員会等設置と似たようなものだろう。

 夕方は、京都に配属される研究員と、グループ会社の研究員らと、京大の近くの居酒屋で一献。 鯨の竜田揚げを久し振りに食べた。


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