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2015-12-12 幻のソリューション

_ [仕事] 幻のソリューション

  この週末は、共著論文のチェックとクライアントに提出した報告書の修正からスタート。これから数週間の間に迫る怒涛の締め切りラッシュを思うとかなり寒気がする。

  さらには、来週のトライルアスタートについても、まだ多くの不安定要素もある。どうも、組み込み系の世界でも、開発ターンアラウンドのコストが下がったために、「出来ました」の質といのうは、かなり変わってしまったようだ。マスクロムやGAのテープ出しの緊張感、大量生産のラインでのリワークや最悪の回収などの経験は、決して今の時代に適したことではないけど、仕事に対する姿勢として「次工程は、お客様」は不変なはずだ。

  利害関係や上下関係にも関わらず、自分の裁量範囲の仕事に対する質への拘りというのは、仕事の持続性、成長性への鍵になる。そういう意味では、多くのチームや人と仕事をするときに、特定のリソースに過度に依存せず、適材適所にリソース配分をすることが重要だろう。なにかが足りないと訴える人に、その足りないものを求めるのではなく、足りないものを与えるか、足りない部分を補える他のリソースに、配分を変えていくマネージメントは重要なのだろう。僕の場合には、最初のインプレッションからついつい冷静な判断ではなく、過度に出来るはずと期待してしまい、動き出してしまったら、なかなか再考できないとうサンクコストの呪縛に囚われることが多いかもしれない。

   自分のことはさておき、実は僕の周りには、古き良き時代の歴史ある自社ブランドのメーカーが多い。これらの会社に見られる傾向として、どこもが「単なるもの作り」だけではダメだという恐怖観念に囚われていることだ。まあ、モノのモジュール化が進み、ハードウェアでの差別化が容易ではなくなり、「単なるもの作り」が厳しく、作れば売れる時代が終焉したことは間違いない。

  そこで、当然のように言い出すのが「モノ+サービス」のソリューションビジネへの展開という話で、これも間違いではないだろう。でもね、そこへのアプローチが、面白いほど「もの作り」から脱却できないパターンだったりする。

  それは、何かというと、まず製品を作り、それを売るのに、単純な物売りではなく、ソリューションでというパターンなのだ。つまり、最初にモノありきなのだ。ソリーションといのうは、なにかの課題を解決することであり、それには、まず課題認識があり、それを解決するための道具選びは後なのだが、どうも先に道具が来てしまう。市場からすると、「弊社は、長い歴史と技術力で、とても素晴らしい金槌を作ったので、何かこれで叩けるものないですか?」と言われても困るのにだ。

  そして、もうひとつのパターンは、幻のソリューションなるものを、自社のリソースや自社のリードで、付け加えようとして長い時間模索することだ。 せっかく、それなりに優秀だったり、面白そうな製品を作っても、それを、自分たちのリソースや力でソリューションなるものに変換できると思ってしまい、時間だけが過ぎていくのだ。

  最初に、市場のUse Case Scenarioがなく、かといって、今までコンサルやらシステム提案やらを生業として来ていないのならば、いっその事開き直って、その製品をオープンに市場に投げ、その上で外部からのフィードパックやパートナーとの協業の道を開くという手法があるのだが、どうも自前主義が強いようだ。

  つまるところ、無い袖は振れないのに、袖があると思い込んでるわけなのだ。では、なぜ無い袖があるように思い込むかというと、まぁプライドというやつなのだろう。こう書くと、それって大企業病かと思うかもしれないけど、企業の大小に関わらず、プライドが高過ぎる組織や人は、この傾向に陥るようだ。まぁ、古の物語で言えば、「裸の王様」的なわけで、王様は国の大小に関わらずいるということだ。

  ご多分にもれず、僕も基本的にはその傾向があるので、もう一度、諸々のうまくいかなかったことを整理しながら、無い袖を自らの内外に関わらず探す努力を、謙虚にしないとと思うわけだ。

  午後は、1鞍Sunnyで練習して、夜はSunnyのオーナーとSunnyさんで鍋で一献。


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