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2016-05-01 耕作日

_ [MISC] 耕作日

  出張などの都合から例年より少し早いのだけど、畑に夏野菜の定植。この時期だと、まだ遅霜などもあるので、ナスやピーマンなどは、キャプでしばし保護。葉物は、防虫も兼ねて防虫ネットでトンネルにして保護。

  いづれも、稲藁でマルチをしておく。ビニールマルチを使わなくなったので、畝立ても楽だし、雑草の草引きも楽だ。

  以前は、3月にネギから始まって、ジャガイモの植え付けをし、そのあと夏野菜、五月の後半にトウモロコシという感じで、一反ちょっとの畑を、それなりに使っていたのだが、いまはもう家庭菜園程度なので、あまり時間はかからない。

  それでも、トマト、きゅうり、茄子、ピーマン、ししとう、鷹の爪、青紫蘇、プロッコリー、カリフラワー、キャベツ、レタスと、家で食べるものは、そこそこにあるし、少し遅れて、オクラとモロッコインゲンが加わる。

  猿と鹿のせいで、トウモロコシとジャガイモが無いのが悔やまれるけど、まあこれで良しとしておこう。

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2016-05-02 疝痛

_ [MISC] 疝痛

  朝、Sunnyの馬場で、一鞍練習して、午後からの講義にと思っていたのだが、相方がちょっとしたアクシデント。朝、放牧場ではすっかり朝の飼い付けも食べ終わっていたので、普通に馬場に連れだして、調馬策で準備運動。放牧場から出るときも、調馬策運動も特に変わった様子はなかった。

  そのあと、繋ぎ場で馬装の準備をしていると、ボロ(糞)をしたのだが、これも、比較的よくあるパターン。ところが、しばらくしたら、前掻き(前足で地面をひっかく行為)をしだした。馬にもよるのだが、相方の場合は、まず 前掻きなんて普段はしないので、何かを訴えてるのだろうということになった。生草を与えて口に入れるけど、いつものような食いつきがない。水を飲みたいのかと思ってバケツの水を出しても、水も飲まない。 体温を測ると、特段熱があるわけでもないが、少し呼吸が荒いかんじがする。そんなわけで、今日の騎乗を中止して、馬房につれていったら、横になったので、やはり何らかの体調不良のようだ。とても気になって、後ろ髪を引かれる思いだったけど、僕にできることはなく、獣医さんの往診も頼んでくれたので、とりあえず一旦帰宅して、そのあと大学に移動していたら、メールが入って、往診の結果軽い疝痛とのこと。先週の40kmの疲れが残っていたのが遠因かもしれないということで、しばし静養かな。昼の飼い付けは、がっつり食べていたらしいので、まぁあまり大事にはならないことを祈る。

  午後の講義は、連休の谷間にもかかわらず、それなりに学生さんは出席してくれたので、いつもどおりに予定の内容を終了。その後、上京して内閣府で打ち合わせ。山梨から直接だったので、デニムにスニーカーという格好で、官邸周りを歩いて行ったので、ちょっと職質されるかもとドキドキしてしまった。

  夜は、事務所にもどり月末の経理処理で、谷間の1日も無事に終了。


2016-05-03 Never twice without three times.

_ [] Never twice without three times.

I left Tokyo to San Jose CA in this afternoon.

First I met my old friend at the air line lounge, this is not a rare thing for me.

This was only a linked opening..

I met more plural friends in an airplane accidentally.

Especially the one of friend is the owner of the apartment that I am renting a room from him.

We left San Jose in the end of last month by same flight, and we returned back to San Jose together today.

We did not have chance to exchange our schedule before, and we did not know that we would take the same flight in advance.

Never twice without three times.


2016-05-04 Direct contact

_ [仕事] Direct contact

  Meeting with Japanese major electronics company.

  First they made contact to us through LinkedInn. This is not so special in Silicon Valley.However, as for the purpose of those contact, there is sometimes the case that is targetting to particular individual instead of the company.Therefore I need to ensure the purpose of those contact.

  Fortunately, they have an interest in EverySense in this case and we shared some of common background.

  Those dynamical and speedy communication between companies are one of key advantages of Sillicon Valley. In case of Japan, we may need more long process to meet some of the big companies.

  Fluidity of a person and the information always creates new business.


2016-05-05 The poor thing brings about carefulness

_ [仕事] The poor thing brings about carefulness

  It's so nice to have a discussion with local staffs in Silicon Valley. It's always simple what we are talking about.

In the case of Japan, we often get off the track.I think this may be caused on the language issue.

  Because, Japanese language is so high context as one word gives a lot of interpretation. The English do not have a lot of letter sets kinds like Japanese. Therefore I have to deeply explain to express my idea.

  Furthermore, my weak English skill demands that I make sure the meaning of all terms precisely. By the difference of these languages, I may be able to keep the track in English meeting.

  I was very satisfied with today's staff meeting today. So the poor thing brings about carefulness.


2016-05-06 ISP

_ [仕事] ISP

  今日の夕方は、某老舗ISP(Internet Seervice Provider)の方々と打ち合わせ。僕は、このISPさんには、パソ通時代からアカウントを持っている。インターネットを使い始めた頃は、ここのパソ通からインターネットへのゲートウェイを利用して、インターネットメールをしていた。当時、取引先のシリコンバレーの会社のアメリカ人にアフルファベットと数字からなるメールアドレスについて、なんでこんな変なアドレスなんだと指摘された事がある。

  時代が変わっても、結局フレッツとかのアクセスを、このISPのアカウントにしているので、なんだかんだ20年以上お世話になっていたりするわけだ。

  今日は、日本から来られている方々と、IoTな方向での意見交換で、最若手の方は、なんと僕が初めてシリンコバレーに来た頃に生まれた世代。

  互いに協業できる領域がある事は、今までの打ち合わせでも確認しているので、より実務レベルでの協議につなげる上でも、様々な世代や立場からの意見交換は重要で、今回訪問いただいた事はとても良い機会になった。

  夜は、サンタクララの老舗の日本料理屋で会食。小上がりの座敷の両側も日本の人たちのグループで、障子越しに聞こえて来る日本語の会話、日本語のメニューで、ふと何処にいるのかを忘れそうになる。


2016-05-07 ブームの終焉

_ [仕事] ブームの終焉

  早朝、帰国前にとあるVCの方と久しぶりにミーティング。話の中で、IoTのTの部分が、だいぶ落ち着いてきたよねという話になった。じつは、同じ話を、滞在中のシリコンバレーで、別な人とも数日前に話しをした。

  何がじゃないんだが、入ってくるニュース量とかからも、なんとなくガジェット系なメーカーズプームが、踊り場に来ていることを感じる数日だった。

  まぁ、ioTは、どうもThingsがちょっと先行したけど、結局のところリアルな世界てば、インダストリー系が先行しているわけだ。もっとも、これとてなにも新しい話ではなく、かつてのFAと呼ばれていた世界とトヨタ的Just in Timeや連携的カイゼンの結果な気もする。某地方都市では、トヨタの工場に向かうバイパスが、さながら製造ラインのコンベアの役割を果たしていたが、あれがより洗練されたという一面もある。

  これで、少しシリンコバレーの物価上昇も鈍化すると嬉しいのだが、果たしてどうだろうか?

  一方で、日本からのシリコンバレー詣でや、各種ベンチャーイベント的お祭りは、まだ続いてるようだけど、いまから追いかけて3週遅れの偽物を掴まされる日本企業が多くならないようにと思うのは、大きなお世話かもしれない。

  ところで、どうも僕はVCにいる所謂「技術に詳しい人」というのが苦手だ。苦手というよりは、まぁ嫌いだ。もちろん、中にはしっかりした実績のある真の技術者もいるが、多くは元大手メーカーにいた技術者とかいう肩書きで、実のところ製品開発実績や研究実績は、かなり薄っぺらかったりする。面白いもので、そういうなんちゃって技術者さんも、VCの世界に入ると周りにいる金融系の人よりは、多少は技術用語を知っているので、「技術に詳しい人」に昇格するようだ。

  でっ、だいたいこういう輩がデューデリした案件って、はっきりいってかなり痛いのが多い。それでも、日本のVCなどでは、保身のために自らの判断を正当化するので、損切りもできずに追加投資をしたりして、自己満足を持続する。

  たまに、「技術に詳しい人」が滔々と投資案件の技術的優位性を語ってくれるのだが、それは、投資先の人からの聞き売りで、投資先以外の業界の他者や専門家からのヒアリングなどを十分にしていないことが多い。だから、その技術ならxxだよねというような、基本的なとこも抑えてなかったり、そもそも論で魔法の技術に盲信していたりするのが痛い。

  まぁ、人は誰しも「否認」という心理的機能が働くので、耳に痛い話は聞きたがらない。そんなわけで、技術的に突っ込まれるようなところは避けて通るから、気がついた時にはドツボにハマっているのだろう。

  僕も大人になったから、こういう輩には、嫌味を言わずに微笑みながら、「凄いんですね...」と相槌の一つもうてるようになりたいのだが、まだまだ修行が足りないので、顔に出てしまい嫌われるのかな...

  本当に「技術に詳しい人」は、自分の知らないこと認知して、より詳しい人に聞ける人なのになぁ..と思うのだ。

  今朝、お会いしたVC系の大先輩は、そういう意味では、ご自身のバックグランドも含めて、真の「技術に詳しい人」なので、こんな愚痴も吐露してしまった。


2016-05-08 連休明け

_ [] 連休明け

  夕方前に成田に帰国。さすがにGW明けということだけあって、成田空港は帰国ラッシュで混んでた。イミグレでは、珍しく自動化ゲートにも人が並んでいる状況だった。たまに、普通の窓口に人が並んでいないと、距離的に自動化ゲートより早いこともあるけど、こういう状況だと自動化ゲートのありがたみがある。

  しかし、今日は、山梨に帰宅したのだが、新宿から甲府への特急は、想定外にガラガラだった。山梨の人は、GWはどこに行っちゃったんだ?

  それにしても、普通に火曜日から土曜日までサンノゼで過ごして、日曜日に戻るのは、仕事の効率的にはかなり無駄がないなあと実感。まぁ、年齢的にそんなにしょっちゅうはきついけど、月曜日に授業がある立場としては、これはありがたい。


2016-05-09 ダブルブッキング

_ [仕事] ダブルブッキング

  たまに、カレンダーへの入力忘れとかで、ダブルブッキングをして、焦ることがある。相手のいることで、とても迷惑をかけてしまうのだが、事前にわかれば再調整をするし、直前の場合(こんなことは、まず起こらないけど)には、最悪キャンセルさせもらうことになる。

  ところが、今日はテレカンをダブルブッキングしてしまった。幸いに、二つのテレカンは、異なるWEB会議システムだったので、片方にスマートフォンで、もう片方にPCで接続することにした。

  一つの会議は、要件が明確で、参加者も二人だけだったので、サクッと終了して、無事にもう一つのテレカンにジョイン。

  さすがに、テレカンのタブルブッキングってのも、なんだかなぁな日だった。


2016-05-10 日本のWi-Fiが危ない

_ [仕事][電波] 日本のWi-Fiが危ない

  2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、訪日外国人などの利便性も考慮して、Wi-Fi環境の整備を推進する政策が進められている。このことは、間違いなく望ましいことだが、その実態はかなりの危険性を感じずにはいられない。

  それは、何かというと、いま日本で闇雲に設置を進めている多くの公衆無線LAN基地局は、WEB認証という方式だ。これは、利用者の端末が公衆無線LANの基地局に接続すると、WEBブラウザを開いて、ログイン動作をするものだ。この方式は、初めての人でもWEBに書かれた説明を読んで、メールアドレスなどをいれれば、使えるようになるので一見便利だ。

  ところが、逆にLTEなどの携帯でサービスを受けている人や別なWi-Fiサービスを期待している人がWi-FiをOnにしていると、利用者の意思に関わらず公衆無線LAN基地局に接続され、いきなり認証用のページブラウザに表示されてしまったりする。

  そして、なによりも大きな問題は、この方式はセキュリティ的に大変脆弱であり、偽基地局によるフィッシングは、かなり簡単に実現してしまう。

  また、無線LANへの接続のたびに、WEBブラウザが開いて、一定のトラフィックが発生するので、駅やスタジアムなどの混雑している場所では、本来の利用者がつかう帯域が十分に確保されないという問題がある。

  実際に、数年前の時点でも東京の大きな駅構内などでは、全体の1/3近くが、接続や基地局検索のための通信で、その多くが実際には不要な通信だというのは、標準化を進めるIEEE802.11でも指摘されている。

  そこで、無線LANの標準化を進めるIEEE802.11や業界団体であるWi-Fi Alliance では、こられの問題を解決するためにHotSpot2.0や802.11aiなどの標準化を進めており、実際にHotSpot2.0などはスマートフォンなどへの実装も進んでいる。

  さらに、これらの取り組みとは別に、セキュリティを確保し、異なるサービスのアカウント間で、ローミング連携をする方式も、世界的に導入がされている。

  例えば、Eduroamという大学や学術研究機関間のローミング方式は、世界中の大学や研究機関で、日増しに利用可能な施設が増えており、僕も自分の所属する山梨大学のアカウントで、様々な場所で何もしなてくもWi-Fiに安全に接続されている。この方式は、プラウザを立ち上げる必要もないし、参加機関が各々の利用者のアカウントを個別に管理しているので、利用者はまったく手間いらずだ。

  このように世界的に多くの取り組みと実績が進んでいるにも関わらず、日本ではWEB認証方式というセキュリテイ上の脆弱性と、電波の無駄な使い方をする公衆無線LAN方式を、ひたすら増加させようとしている。

  もし、このままガラパゴス的に、このような世界の情勢や技術の動向に目を向けない、自己満足的な方式の公衆無線LAN基地局を数だけ追求して設置していくと、2020年には世界有数のWi-Fiが使いにくい、または使えない国になる可能性は大きい。

  というわけで、いま改めて公衆無線LANの整備に対する課題と提言を、事業者やベンダーの利益誘導とは切り離して、セキュリティや標準化等の専門家の意見を集約してとりまとめて、健全な公衆無線LANの普及へ寄与してはどうかと思う。

  そんなわけで、こんな提言取りまとめに興味のある人は、コンタクトくださいなと、この私的なプログにまずは書いてみた。


2016-05-11 哀悼

_ [MISC][仕事] 哀悼

  昨夜の遅い時間にNAISTの山口 英先生の訃報が届いた。すぐに、他のルートからの続報がなかったので、心のどこかで否定したい気持ちと、素直に受け止めれない自分があった。今日になって幾つか入ってきた続報から、その事実を確認するとともに、受け入れなくてはならないことを知った。

  英さんとは、いつどこでかをうまく思い出せないけど、Root,Inc.でインターネット関係者といろいろとおつきあいが始まった頃に知り合って、たまに挨拶をしたり個別に打ち合わせをしたりする関係だった。たまたま、Root,Incの時は、会社のすぐ近くに彼の居点があって、道でばったりなんてのもあった。

  直近では、EverySense,Inc.の構想を考えた時に、大阪の研究室を訪問して、意見をいただき、アドバイザリーポードに参加してもらっていた。彼は、セキュリティというものの本質を、マクロ的に捉えるとともに、グローバルな視点から、なすべきこと、気をつけるべきことを、きちんと指摘してくれた。

  数年前から難病に罹患し、最近は車椅子での移動を余儀無くされていたことは知っていた。最初は原因が判らなかったのだが、1年半くらい前に難病であることが判明したんだと説明してくれたが、会話はもちろん普通にしたし、従前どおりに議論もした。直近でも、知り合いが彼の研究室を訪問した写真をFaceBookに投稿していたので、突然の訃報に、ただただ驚いている。

  インターネット業界で、仕事を一緒にしたり、そこそこに交流があった僕よりも歳下の研究者が他界するのは、ここ十年以内に3人になる。まぁ、齢を重ねると悲しい別れが増えるのは常だろうが、これらの人達は、とてもそんな年齢ではない。しかも、皆、尊敬すべき一廉の人物であり研究者であり、むしろこれからがさらに期待される世代だったので、天命というのもの不条理を恨みたくなる心境だ。

  いづれにしても、彼らの足跡を無駄にすることなく、それを糧として次に繋げていくことが、残されたものの使命と考えて、彼の指摘してくれたセキュリテイの事も、もう一度見直してみよう。

  明日からはインターネット関係の研究会なので、今夜は福岡に移動し投宿。福岡の地で、彼のご冥福を祈る。

  合掌


2016-05-12 ITRC@九工大

_ [仕事][] ITRC@九工大

  今日から九工大の戸畑キャンパスで、日本学術振興会産学協力研究委員会 インターネット技術第163委員会ITRCの研究会に参加。

  九工大の戸畑キャンパスには、初めて来たのだが、正門は近代化産業遺産に指定されている重厚な石造り。銘板によるとこの正門と守衛所は、あの辰野金吾による設計だそうだ。緑と近代建築の融合されたキャンパスは、とても素敵で魅力的だ。こんなキャンパスに集う学生さんが羨ましい。

  研究会は、運営員会は挟んで、闊達な議論が行われて、久しぶりにITRCも元気になってきたかもしれない。昨日の日記で書いた山口英先生とは、この研究会もかなり交流があり、皆で冒頭に黙祷を捧げた。

  九工大は、このITRCの委員長でもあった尾家先生が学長に就任され、明日は尾家先生にも参加いただくセッションもあるし、博多での就任祝いのパーティも企画されている。いろんな意味で、コミュニティの人の繋がりの縁を、かみしめる研究会だった。

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2016-05-13 ソーシャライズ スキル

_ [仕事][インターネット] ソーシャライズ スキル

  昨日に続いて昼過ぎまでは、九工大でITRC研究会。無事に総会も修了して、博多に移動。一旦ホテルにチェックインをして、日欧共同のテレカンとおもったら、とにかく今日はうまく繋がらない。いろいろと思考錯誤したがうまくいかず、日程の再調整になってしまった。

  夜は、九工大の学長に就任された尾家先生を励ます会。200名を超える産学官の情報通信系の人が大集合。懐かしい顔にもお目にかかれた。

  学術研究者には、いろいろなスキルが求められるが、今日の会合などをみていると、やはり情報通信系ではソーシャライズに関するスキルの重要さを感じる。ネットワークの世界では、個でできることは少ないし、そもそもネットワークじゃないから当然といえば当然だ。

  目的のためにコミュニティをソーシャライズするといのうは、人によっては政治的で技術者的でないというように感じる人も多いかもしれない。ところが、国際標準化等でも、こういうスキルはとても重要視されている。

  グローバル化が求められる昨今、日本の研究者もこいう部分を意識する必要があるだろう。今日の会合には、若い研究者も大勢参加していたので、彼らがそんな価値観を認識する機会になったかもしれない。

  そういえば、今日は、九工大の研究者でIEEE802.11の標準化に以前から参加してる留学生の方に声をかけられたりした。


2016-05-14 PIOT WorkShop @ 九産大

_ [][仕事] PIOT WorkShop @ 九産大

  今日は、昨夜の盛大な某激励会と二次会にも関わらず、朝9時から九産大でPIOTのワークショップ。

  こちらのキャンパスも初めて訪問したのだけど、九工大とはまた一味違う近代的なキャンパス。芸術系や美術館もある大学らしいキャンパスが、クリエイティブ感覚を刺激する感じ。

  ワークショツプでは、某研究機構の某氏が、限りなく純粋なモチベーションでまとめたプレゼンがあった。これは、おなじ方面に興味のある人には、かなり濃ゆいのかもしれない。

  ここまで、仲間内に少しずつ浸透(浸透いうな)を計ってきたけど、そろそろ、しっかりとトラフィックが増えるような、チュートリアルがっつりなワークショップをして、100x100x100のスタートにしたいので、次は合宿かな。

  ワークショップ後、予約していた便にギリギリで間に合って羽田へ。降りるとき、斜め前にE先生が乗っていたのを発見。互いにまったく気がつかなかった。バタバタで今日は昼食も食べてなかったので、途中の品川でトコンツラーメン。なんで、博多で食べれなかったので、東京でってのもなんたがな。

そのあと、新宿からかいじ号で山梨に戻る。

  NPOの仲間の造園屋さんが今日、明日と庭の手入れに来てくれているので、軽く一献して就寝。


2016-05-15 Park & Ride and then Fly

_ [][仕事][MISC] Park & Ride and then Fly

  早朝に畑のチェックをしたあと、Sunny で一鞍。天気も良いので、相方を久しぶりに洗馬。最初の頃は、馬そのものにさほど愛着はないかと思ったけど、なんだかどんどん親バカになっている自分な気がする。

  東京に車で移動して、出張の荷造りをしたあとディーラーに点検のために車を預けて、一旦会社で出張まえの事務仕事。

  フライトは、夜の羽田発なので、ちょっと早めに空港に移動して、ラウンジで夕食をとって、大河ドラマをみてのんびりリラックス。ラウンジの食事はふだんはあまり食べないのだが、最近はだイニングがちゃんとあってしっかりとした食事が出来るのでびっくり。

  例によって、ホノルル線のリゾート気分満載な中で、出張に行く場違い感を感じながら、予定通りホノルルに到着。いつもは、時間を持て余すコナへの乗り継ぎのセキュリテイゲートが、異常に混雑していて一時間半も並んで、搭乗時刻すこしまえにゲートに到着。どうも、日本や韓国への国際線の一部が、こちらのターミナルになった影響らしい。

  Hilton Waikoloaに無事にチエックインして、ハンバーガーで腹ごしらえをしたあと、夕方からCACミーティング。その後、今回はじめて参加する某大学の先生と学生さんが到着したので、バーで簡単に概要などを説明しながら一杯したあと、これまた恒例のスコッチ飲みに参加。

  SpaceXに転職したベテランのコンサルの知人が、今回はプライベートでこちら来ていて、Falcon9のワッペンのお土産をもらった。彼は、サテライトコミュニケーションのチームをまとめていて、リクルーティングの狙いもあって来たらしい。しかし、さすがにSpaceXは、アメリカの市民権が無い人は、採用をほとんどしないそうだ。

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2016-05-16 Deadlock

_ [仕事][電波] Deadlock

  今日から802.11の本会議がスタート、初日はオープニングプレナリーのあと、チェアリングするTGaiが3スロット、さらに夜に5Gのセッションが一つで、完全にフルの5スロット。さらに、これらが終わってから、日本とのテレカンがふたつで、さすがに疲れた。

  肝心のTGaiは、最後にきて懸念のセキュリティ方式で、未だ妥協しない人がいて、いささかDeadlock気味。本当は、両方を実装させて市場に委ねたいのだが、暗号方式とかはハードウェアの実装コストが低くないという課題がある。さらには、暗号化方式とかはたぶんに各社の知財戦略が影響するので、どうしも妥協が難しい。

  というわけで、まぁ今週は個別に各社と話しをして、妥協点を探すという、地道な議長のお仕事で頭を悩ますことになる。

  夜は、日本からもってきた青煌の10蔵記念の山田錦大吟醸を部屋で、参加者らと開けて就寝。


2016-05-17 公衆無銭LANが繋がらない理由

_ [電波][仕事] 公衆無銭LANが繋がらない理由

  先日、この日記に日本のWi-Fiが危ない という記事を書いたら、思いの外多くの方からレンスポンスがあった。その多くは、セキュリティに関するもので、その道に詳しい方々が皆WEB認証の内包するセキュリティの問題を危惧している。

  この事は、もう1999年のMISの時から指摘してきたことではあるけど、やっと社会的認知が進んできたわけだ。自動車が世の中に出てきた頃に、交通事故の問題が最初からクローズアップされなかったのに、その普及ととも顕著になってきたのと同じかもしれない。

  一方で、公衆の場でなぜ無線LANがつながりにくいかについては、いま参加しているIEEE802.11の中でも、そのプロトコルが内包する混雑した環境における問題を認識している技術者・専門家も少なかった。

  実際に、私と同僚が十年以上前に、IEEE802.11の会議場で、飛び交っているパケット(フレーム)をキャプチャし、不要なコントロールフレーム(制御信号)による電波の無駄遣いを指摘した時は、多くの参加者がピンと来なかった。

  その後、11aiを立ち上げた後に、同様の事案に対して追試したデータが幾つか示されて一定の認知が広まったが、ここに来てさらにスタジアムのような移動する人がさほど多くない環境でも、同様の問題が露呈しいることを示す提案が出てきた。

  今回は、某エンタープライズ系のAPメーカーが、一万人くらいの観客のサーカースタジアムで測定した結果として、20%近くの時間が、制御信号により占有されていることを示していた。

  はっきり言って、「やっと気付いたかよ」って感じではあるが、こういう認知が広がって、11aiの機能の幾つかを必須項目にという意見が出てきたことは、望ましい限りだ。

  というわけで、まぁセキュリティについては、たくさん専門家がいるので、こちらの公衆無銭LANが繋がらない理由については、僕がすこし啓蒙的な活動に注力しようかなと思う。

  いづれにしても、日本のWi-Fiが危ないのをなんとかしたいので、セキュリティも含めて、公衆Wi-Fiを健全にするBoF を、いちどしてみることにした。ここでの議論が盛り上がるのなら、それなりに団体に声をかけて、シンポジウムなどを開催したいと思う。

  とりあえず、参加の制約もなにもなく、自由な意見交換を目的とするBOFで、WEB会議も用意するつもりなので、興味のある人は公衆Wi-Fiを健全にするBoF から参加意思の表示を頂ければ幸いだ。

  今日は、結局会議後に日本とのテレカンが二つあったので、部屋でカップ麺、その後日本から来ている仲間が部屋に来て、持参した青煌の10蔵目記念の山田錦の生原酒を空けた。吟醸香に酔いしれて就寝。

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2016-05-18 グローバル化とITリテラシー

_ [インターネット][仕事] グローバル化とITリテラシー

  今週は、ハワイ島にIEEE802の会議でいるのだが、日本やサンノゼとのテレカンが連日のように入ってる。そんなわけで、日本から持参したカップ麺の夕食が続いたのだが、今日はテレカンもないし、外にご飯でもと思ったら、ソーシャルの、すこし哀しい夕飯... あー、まともなご飯が食べたい。

  テレカンは、もっぱらSkype、WebEX、GoToMeeting などなのだが、こういうテレカンとかは、日本の人はどうもうまく使えない人が多い。それも、定期的に行うミーティングなどでは、最初の数回で、慣れてくれる人はいいのだけど、なんだか毎回同じように音声がつながらなかったり、ノイズが多かったりする人もいる。

  しかも、そもそもWEB会議にしてる理由は、資料の共用が前提なのに、そういう使い方を想定した準備をしていなかったりされると、かなり辛い。

  日本では、グローバル化とかいってるけど、これからのグローバル化には、ITリテラシーがより求められるだろう。結局のところ、新しい道具を使うことも、新しい言語を覚えることも、自らの殻を破って、外へコミュニケーションを広げることなのだが、近視眼的な発想だとこれが出来ないのかもしれない。

  大抵の場合、道具を適切に使えない人は、そもそもその道具を何のために使うのかというマクロ的なところが欠如しているようだ。そして、目の前にある特定の道具の使い方に齷齪してしまう。一歩引いて、マクロでみれば判ることを手を抜いて、わけも分からず使い出して、ドツボに嵌るようだ。

  というわけで、大学の講義では、WEB会議も取り入れて、学生さんにも経験してもらっているけど、なかなかこの取り組み評判が良い。


2016-05-19 審議棚上げ

_ [仕事][電波] 審議棚上げ

  IEEEにおける議事運営は、Robert's rule of orderによって行われている。IEEE-SA配下の数多くあるWGの中でも、とくに802.11は参加者が多く投票権者が370人くらいいるので、その議事運営については、かなり厳格に行われる。

  ここでは、基本的な意思決定は、評決により行われ、技術的なものは75%,その他は50%の賛同により可決される。これは、逆にいえば技術的なものは、25%=1/4の反対があれば、否決されてしまう。

  今週のTGaiでは、技術的な修正要求に対する二つの異なる提案が、ともに75%の賛同を確保できないdeadlock状態に陥った。そこで、この結果、修正要求を却下するという手続に関する動議が示された。この場合、この動議は技術的なものではないため、50%の賛同で可決される。

  実際に、deadlockになった二つの事案のうち、一つはこの方法により現状の規格に対する修正要求が却下された。ところが、もう一つの事案については、この手続に関する動議にたいして、棚上げをする動議(Move to Table)が出され可決された。このため、この事案については、会期中(今日が最終日)に審議再開しない場合には、自動的に無効となる。この結果、当該の修正要求に対する解答(却下も含めて) が出来なくなり、次のドラフトが完成しないことになった。

  ここで、この二つの提案が本当に技術的に排他的なもので、究極の選択を強いられているかというと、そうではなく、極めて参加企業の戦略的な戦いだったりする。 そこで、普段議論に参加していないような人を、投票のときだけ呼び出すことをする組織が多い。このような行為は、投票権が参加個人に付与される仕組みでも、各人は組織に属しているために必然的発生する。

  Robert's Rule of Orderと802の運営規定によれば、特定の組織などが独占的な影響による多数の議決票を行使する場合、チェアはそれらを一票とみなすことができるとある。しかし、実際には、なにを基準に独占かというのは、明確な判定ができないので、このようなチェアの裁量は取りにくい。

  今回も、上記のdeadlockに至った経緯では、明らかにこのような組織票が動員されており、このことが問題としてiEEE-SAに提訴それ、チェアミーティングでも議題となった。

  そこで、SAのスタッフからは、各会議の冒頭でチェアが参加者に示すガイドラインに、他の参加者に特定の投票を要求するような行為の禁止を明確に示すことの提案があった。

  日本では、「議事運営につてもう少し勉強してほしい」と、偉い人が発言したらしいけど、こういう議事運営をぜひ技術者や官僚の皆さんにも学んでほしいものだ。


2016-05-20 Compromise

_ [電波][仕事] Compromise

  一週間のIEEE802.11 Interimも今日の午前中のクロージングで終了。クロージングでは、とある動議で、またテクカルモーションか否かで一悶着。まぁ、このあたりの厳密さはガバナンスが効いている証拠なのとも思う。

プレナリーでは、タスクグループチェアとして、自らの担当するTGaiのリポートをするのだが、ここで少し踏み込んだ発言をするかは、チェアの裁量のうちだ。

  今回は、積み残したトピックスに対して、すこしプレッシャーをかける必要もあり、スライドにはない中身について少し言及した。これが功をなしたわけではないが、クロージングの後に、懸案の対立状態にあるメンバーから、すかさず妥協したアイデアを出せそうなので、今後の予定についてどうなるかという問い合わせが来た。

  こちらのエディターの都合もあるけど、概ね望ましい日程になりそうなことがわかったので、一安心。それは、それで嬉しいんだけど、そうなる次回のサンディエゴの予定をどうするかという、ちょっと嬉しい悩みが出たリする。

  午後は、5Gへの対応を議論するEC-SCという包括的な委員会が開催された。先月、日本のワークショップでも、この委員会のチェアに話しをしてもらったのだが、やはり流れ的にはマタリ感満載だった。

  途中、シリンコバレーとテレカンを一並行して行い、ようやくひと段落して、夜はやっとまともな食事に。

  今回は、カップ麺とジャンク飯しか食べてなかったので、夜は近くのRuth's Chrisで、某社の研究者の皆さんとステーキ。やっと、落ち着いてテーブルでご飯が食べれて、幸せな気分で就寝。


2016-05-21 プロモーション

_ [][仕事][電波] プロモーション

  予定通りの日程をこなして、今日の午後便で日本に帰国。飛行機が午後なので、朝一で外乗に行きたかったのだが、最近よく行っていたパニオロアドベンチャーが、あいにくと今月の下旬まで閉鎖されている。他もいつく当たったけど、残念ながら適当なのがなかったので、今回は諦めた。とりあえず、ゆっくりとホテルを出発して、同じ便で日本に戻る某キャリア系研究所の人らと、コナの街中でブランチをして、コナブリューワリーなぞを覗いて空港へ移動。そこからは、順調に帰国便に搭乗した。

  先日書いたように公衆衆無線LANについての課題などについて、意見交換をということで、とりあえずBoFを予定し、またFaceBookでちょっと懸念することは何かというアンケートをしている。

  まぁ、僕の周りには情報系の学術研究者が多いので、圧倒的にセキュリティに対する懸念が多い。実際、昨日も旅館のLAN、ウイルスの危険も サミット控え守り薄くなんていうタイムリなニュースが入っきた。また、AES-GCMの脆弱性なんていうニュースもあって、802.11aiでAES-SIVを採用した背景とマッチしていたりする。

  しかし、このアンケートで面白いのは、サービスエリアに対する懸念は、日本の人からほとんど無かったりする。

  ところで、日本は公衆無線LANの整備が遅れているとかいう話しで、よく根拠にされる観光庁の訪日外国人のアンケートは、なかなか面白い。訪日観光客に対して、以下のなかで、旅行中困ったことを丸をつけてくださいというものだ。

 目的地までの公共交通の経路情報の入手

 公共交通の利用方法(乗り方)、利用料金

 公共交通の乗り場情報の入手

 公共交通の乗車券手配

 観光情報(見所、文化体験等)の入手

 観光チケット(入場券等)の入手

 飲食店情報の入手

 飲食店の予約

 宿泊施設情報の入手

 宿泊施設の予約

 ツアー・旅行商品情報の入手

 ツアー・旅行商品の予約

 割引チケット・フリー切符の情報の入手

 割引チケット・フリー切符の入手

 無料公衆無線LAN 環境

 両替・クレジットカード利用

 外国語の通じるの病院情報入手

 地図、パンフレット(多言語)が少ない

 地図、パンフレットが分かりにくい

 観光案内所の数が少ない

 観光案内所の場所が分かりにくい

 ヒクトグラム・サインが少ない

 ピクトグラム・サインが分かりにくい

 コミュニケーション

 その他

 この項目のアンケートを、日本以外の国で行った結果と比較すると、日本が他国に比べてどうかという課題が明確になると思うのだが、残念ながら件のアンケートは、日本での質問と結果しか無い。それなのに、なぜかこのデーターを引き合いに出す人には、「諸外国にくらへで日本では公衆無線LANの整備が遅れている」という拡大というかご都合解釈をする人が多いようだ。

  因みに、このアンケートをハワイに来た僕がハワイの空港でもし聞かれたら、間違いなく「無料公衆無線LAN 環境」に困ったをつけるだろう。だって、ホノルルの空港もコナの空港も、残念ながら無料公衆無線LANなんてないのだ。そこいくと、日本の空港には大抵整備されているのが事実だ。

  このアンケート項目のなかで、「無料公衆無線LAN 環境」が入ってるのは、僕的にはとても恣意的見える。これって、誰かの思惑によるいわゆるプロモーションなんじゃないかと思ってしまう。

  そういえば、公衆無線LANの通信事業を仕掛けた時に、大変お世話になった元郵政官僚の稲村公房さんが上梓された「ゆうちょマネーはどこへ消えたか」には、大手広告代理店を通じてB層をねらい撃ちにしたプロモーションの話しが書かれている。こういう広告戦略による世論誘導というのは、公共投資とか予算獲得の時の錦の御旗を作るのには、強力な武器なのかもしれないと勘ぐってしまいたくなる。

  オリンピックのスキャンダルも、大手広告代理店の暗躍が指摘されているけど、たしにかにメデイア支配というのは、強いなと思うわけだ。もっとも、あの満州国での里見機関が元なんだから、メディアなんていうのはそんなものなんだろうな。


2016-05-22 説明拒否は継続疑義になる

_ [仕事] 説明拒否は継続疑義になる

  参加していたIEEE802.11の会議は、基本的にインディビジュアルといって、参加者個々人が投票権を持つ標準化策定方式により運営されている。IEEE-SAには、これ以外にエンティティモデルといって、企業や組織に対して投票権が付与される方式により標準化を行うワーキンググループもある。

  IEEE802.11WGは、参加者も多くその成果の経済的インパクトも大きいことから、標準化のエキスパートと言われる多くの人たちが、企業との契約により参加している。

  いわば、この人たちは、ピンで仕事をするプロであり、皆それなりに標準化の技術にもポリシーにも一過言あるし、そういうことを発信することで周りからも一目置かれている。ちょっと違う言い方をすれば、少し面倒くさい輩だったりする。

IEEE802.11では、チェアやバイスチェアなどのリーダーシップは、2年の任期で改選がある。多くの場合、良きプロフェッショナルな人は、一つのクライアントとかなり長く継続的に仕事をしており、サポートもあるので、改選の時に変わることは少ない。ところが、なかには一つのクライアントと長続きせず、いつも次のクライアントを探してるようなエキスパートもいる。

  こういう人は、観察しているといろいろと理屈は言うし、それなりに実務もするのだけど、ちょっと自分に不都合のあることになると、黙りこんだり、レスポンスがいきなり悪くなったりするケースが多い。そのくせ、一人よがりだから、ああ言えばこう言うという感じで、自らを正当化する弁だけ達者だったりする。

  ちょうど、いま日本では某知事の釈明会見が話題になってるけど、あれなどは見るかにみっともなく自己正当化に走ってるパターンに見える。まさに、あれと同じで、結局のところなにか問題かあった時に、説明責任を全うできないエキスパートは、そのまま仕事の継続性に疑義を生じるのだろう。

  これは、標準化に限らず仕事は、皆そうなのかもしれない。僕がいままでビジネスでおつきあいしてきた人で、都合が悪いと電話に出なかったり、メールの返事をせず、クレームされると相手が悪いから返事はしないなんていうパターンの人は、だいたい顧客とトラブルを起こして、仕事が続かないようで、数年前にまさにこの典型な人のトラブルにまきこまれた。

  幸い、いまのタスクグループのオフィサーは、責任感が強く、本当によくリプライしてくれるけど、以前に関係したオフィサーは案の定、もうIEEEの標準化では仕事がないようで、顔をみなくなったなと、改選を迎えてしみじみ思った。

  僕は、もともと回路やソフトの受託開発をしてきたけど、技術屋もこのことが重要で、奢らずに、逃げずに正面から問題を解決する開発者でいたことで、長ーーーいお取り引きのお客様に支えられたのかと思う。

  はっきり言って、面倒くさい、付き合いにくい小うるさい開発者ではあったと自覚してるけど、逃げないしつこさが売りだった。


2016-05-23 C.O.O.

_ [仕事] C.O.O.

  知り合いのインド人の経営者から事業拡大に伴い、C.O.O.的な人材を探してるのだが適任な人はいないだろうかと相談があった。

  彼の会社は、ソフトウェア開発人材派遣と受託をグローバルに展開しており、世界7カ国くらいでビジネスを展開しているので、当然ながらそういう環境でのマネージメントが要求される。そんな、グローバルで活躍できて、C.O.O.として、それなりの規模の会社をまとめられる人って、サクッと見つかるわけはない。

  たまたま、僕の知人にとても適切な人がいるんだけど、彼は自分のビジネスを展開してる。でも、極めて僕の個人的な感覚ではあるけど、彼とこのインド人の社長とは、現在のお互いのビジネスも含めて、かなり協業性が高いという気がしたので、迷わず紹介して食事をすることにした。

  案の定、話し始めたら、どんどん共通のバックグラウンドやビジネスドメインの話が出てきて、形はともあれ良い関係がスタートできる気がした。

  こういうのって、紹介した自分もとても楽しいし、嬉しいものだなぁと、つくづく彼らの会話を聞きながらほくそ笑んでいた。

  今後どういう展開になるのかしらないけど、相互に影響して新しいビジネスシーンを作ってくれたら、結果的には僕の仕事にも良い効果がでるはずだ。

  つくづく、やはり人というのは、縁だなと思った夜だった。


2016-05-24 データ資本主義

_ [仕事] データ資本主義

  発売中の日経ビジネスに、データ資本主義として、EverySenseの進めているIoTのデータ交換市場についての記事が掲載された。残念ながら、タイトルは、他社の方の発言なんだけど、それって私が前から言ってる言葉なんですが....ちょっとね。

  まぁ、それはそれとして、そもそもデータ資本主義っていう括りは、いまひとつ僕は好きじゃない。データを流通させて他の経済的対価に交換させるのだから、データが資本とみなされるのは、まぁ正しいと言えば正しい。

  しかし、僕がIOTのデータ交換市場を提唱した理由は、個々の生成するデータ、保有するデータだけでは、社会にとって有益なサービスを実現できないから、相互に共有する仕組みが必要だというのが根幹にある。

  その上で、データの提供者に提供を促すという意味で、対価を受領者が払うという、Give & Takeによるシェアリングエコノミーを目指している。だから、EverySenseの仕組みでは、データを提供して得た対価で、こんどは自らが他者のデータを受領する側になるのが基本だ。従って、誰でもデータ提供者にも受領者にもなれる仕組みとなっている。

  そういう意味で、データを売るということだけが強調されると、なんとなく違和感を感じる。

  基本は、End To Endと自律分散によるデータの価値向上なわけで、この辺りのことは、インターネットの黎明期からインターネットの精神を知っている人には理解いただけるはずだ。

  今日は、久しぶりに後楽園の文京シビックセンターに行き、医療福祉クラウド協会 MEWCAのシンポジウムでパネルディスカッションに参加。医療の世界では、やはり個々の情報の共有こそが新しい創造的なサービスを生むということに、大いなる期待をしていることを感じたディスカッションだった。


2016-05-25 MTU

_ [仕事] MTU

  今日は、朝から細かい打ち合わせが、8個もあって、じっくりと落ち着いてものを考える気になれなかった。基本的には、僕は会議体として明確な権限があるものを除いて、いわゆる打ち合わせと称する井戸端会議が嫌いだ。

  とはいえ、まぁFaece to Faceの場合には、字面にない発言や表情などから相手の真意や理解度がわかるし、おいおいそこ根本的に違わないか?みたいなことも発見できるので、まぁその効能はある。

  というわけで、とにもかくにも、今日は昼を食べる時間もなく、なんだか八つも打ち合わせが重なった。

  しかし、異なる打ち合わせをするには、当然ながら会議室の移動やら、心の準備やらの切り替えのオーバーヘッドが発生する。このオーバーヘッドの時間が、打ち合わせの時間に対して、大きいと非効率になる。かといって、打ち合わせ時間が長すぎると、途中で集中力も失うから、これまた非効率だ。

  これって、通信のバケットやフレームの多重化の話しと、まったく同じだ。打ち合わせが変わると、セットアップするのにプリアンブルがいるし、適切な会議室を選ぶは、ディスカバリープロトコルはいる。

  会議時間が長くなると、だんだん披露が蓄積して、集中力がなくなり、エラーがでるのも、ロングパケットにした時の問題と一緒だ。

  というわけで、MTU:Maximum Transmission Unit ならぬ、Meeting Time Unitの最適化が必要かもしれない。


2016-05-26 地産地消と地域文化

_ [MISC] 地産地消と地域文化

  今週は、稲村公房さんの「「ゆうちょマネー」はどこへ消えたか」と獅子文六の「食味歳時記」を読了した。この二冊は、まったく関係のない本だし、ジャンルも取り扱っている内容も異なる。

  ところが、面白いことに僕はこの二冊から、地産地消こそが地域文化を育み、結果的にそれが日本の伝統的文化の源泉にあるという事を学んだ気がする。

  前者は、元郵政省のトップ官僚であり、郵政公社常務理事を務められた稲村公房さんが共著者だ。稲村さんとは、僕が無線LANによる地域情報化を進める最初の実験のときに知り合い、その後の地域情報化への展開や公衆無線LANの第1種通信事業者であったMISなどで、大変お世話になった。MISのサービス名称であった「Genuine」は、稲村さんの発案だった。

  この本の中では、郵便局の存在を中心に二極化と格差により崩壊されつつある地方経済の重要性を訴えられている。

  一方、明治生まれで文学座の創設者でもある獅子文六さんの痛快な食味歳時記では、地方で食する地産地消の食の魅力が、独特の表現で喉から涎がでそうな臨場感で表現されている。そして、こういう食文化が、日本の文化の源泉であることを示唆している。

  そんなわけで、たまたま今週読了した二冊に不思議な共通点を見出してしまったわけだ。

  いたずらに、はしりを追求したりすことなく、自然の流れで食の旬と地物を楽しめるのが、とても贅沢な楽しみであり、そういう機会が失われないことを願う。


2016-05-27 公衆無線LANの課題

_ [インターネット][電波][仕事] 公衆無線LANの課題

  先日の投稿からの流れで、公衆無線LANについてのBoFを実施。リアルで10名+Webでも10名以上の方の参加ががあった。

  結論から言うと、やはり今の公衆無線LANの展開には、いくつかの課題があるのは共通の認識だった。その課題の中でも、セキュリティについては、技術的にかなり懸念が示されるのだが、すでにある技術でも大きな改善が望めるし、それは一部では導入されているレベルだ。

  また、高密度な環境などで、Wi-Fiが繋がらないなどの品質の課題は、今後導入されるであろう技術により、大きく改善されることが期待される可能性はある。

  問題は、いづれの課題についても、技術やその動向について、あまりに知られていない面があることだ。問題は、とにかく拡張で無線LANの展開を推進している制度や団体が、こういう技術情報などを把握しておらず、ある種ガラバゴスなSIやらの言いなりとなっている背景があることだ。

  また、トレーサビリティの問題などは、その要件が不明瞭なのに、とにかく問題提起だけが先行しているという事も分かった。

  さらには、せっかく関連省庁などがガイドラインのようなものを整備しているのに、それはもっぱら運用的なことが中心で、技術的な選択肢や課題解決の手法などへの言及が希薄のようだ。また、技術革新が持続的に起こる無線LANのような世界なのに、機器の更改などを見据えた、中長期的な情報が欠如していることも分かった。

  今日は、まぁBoFとして、自由な意見交換だったのだが、具体的な活動やその主体、アウトカムについて、一旦整理して、関係者にまた相談してみることにした。


2016-05-28 休日

_ [MISC] 休日

  昨日、懸念していた問題のうちの一つが、一応の解決をしたこともあって、久しぶりに休日らしい休日を山梨で過せた。

  まず、朝は明野のサニーで、一鞍。ハミ受けの微妙な感覚が少しだけ判った気がした。しかし、本当に指使いといい脚といい、ものすごーく繊細な動きの繰り返しで、集中力を維持するのが本当にきつい。

  前は、一日に二鞍とかのっていたけど、いまは一鞍でで、目一杯疲れる。疲れるのは、肉体的というよりは、集中力の持続がキツイ感じだ。それでも、納得できる部分があるので、騎乗後にそのイメージが残る形で終わると爽快感はある しかし、本当に奥が深すぎる...

  午後は、放置中だった畑の確認。一部季節的に早すぎた苗が寒冷で痛んだけど、あとはまぁまぁな状態。しかし、耕作していない箇所は、あっという間に草原と化している。

  夜、同じ集落の方の訃報が伝えられ、おなじ組みの者が全員集まっ、葬送の段取りを確認。昔と違って、いまは自宅でお通夜や告別式をすることはないので、組みでの打ち合わせというのも、基本的にはかなり形式的。それでも、話し合いで葬儀委員長と寺方という役回りを決めるのが、東京にはなかった文化。

  亡くなられた方は、気丈なおばぁさんで、草刈りや集落の出労の時には、いつも声をかけてくれて、野菜や苗をいただいたこともあった。昨今の女性の平均年齢を考えると、ちょっと若いなと思いつつ、冥福を祈る。


2016-05-29 乗馬?

_ [MISC] 乗馬?

  今日も朝から明野のSunnyで1鞍。昨日につづいて、馬場での練習。実は、昨日から馬場にアルファベッドの記号をつけたパイロンを置いて、それに合わせて経路の練習をしている。これって、まるで普通の乗馬クラブみたいじゃん。

  Sunnyは、ウェスタンとかブリティッシュという特定のスタイルに固まったクラブではなくて、メンバーそれぞれに応じた練習をしている。そのなかでも、エンデュランスという屋外での耐久レースをメンバーの多くがトライしているので、障害やジャンプなどの設備はない。

  僕は、3年ほど前にSunnyさんで乗馬を始めて、他の乗馬クラブなどを見学したこともあまりなかったので、ここのスタイルが普通なんだとしばらくは思ってた。ところが、昨年あたりから研究の関係などもあり、他所の乗馬クラブとかに行く機会が増えたら、鏡があったりマーカーがあったり、乗ってる人も、所謂乗馬ファッションだったりで、なんか乗馬乗馬してるのが普通らしいと知った。

  それでも、僕が興味があるのはエンデュランスであり、簡単に言うと野駆けをしたいので、そういうのにはあまり興味がなかった。ところが、やはり人馬ともにに心地よく乗るには、細かい人馬のコミュニケーションが必要で、それをするには馬場での基礎的なレッスンがとても重要だという認識がててきた。

  さらに、エンデュランス競技に参加するには、全乗振3級という資格も取らないといけないということもあり、昨年あたりからは経路の練習というのも始めたわけだ。

  そん中、Sunnyのオーナーが何を思ったか、エンデュランススタイル(馬装・人装)で、3級経路を騎乗する経路会なるものをやろうと言い出した。

  というわけで、七月の本番に向けて、馬場にパイロンをたてて、経路の練習という、なんだか乗馬クラブっぽいことを、最近はしてる。

  しかし、ブリティッシュのお上品なウェアとかは、絶対に似合わない僕には、いつものラフなスタイルで参加できるこういう企画は、ひとつの目標になってありがたい限りだ。

  昼前に家に戻って、畑の整理を30分ほどしたあと、清里のアフガンで昼食。その後甲府で社外取締役を務めいる会社の社長と面談。夜は、東京に戻って月末の事務処理。結局は、今日は半分は仕事だった....


2016-05-30 孤高の研究者とエンジニア

_ [仕事] 孤高の研究者とエンジニア

  朝、一旦事務所で同僚と打ち合わせをしたあと、甲府に移動して講義。週末にワイン蔵出しフェスをやっていた駅前広場には、まだワイン樽とかが撤収待ちなのか放置されていた。甲府の駅前広場って、結構な頻度でワインやら甲州ビーフやらのフードフェスティバル的なことが開催されている。残念なことに、僕がここを通る時は、車の運転がある時なので、いつも指をくわえて横を通り過ぎるだけ....

  授業のあとは、夕方から国分寺の某研究機関で打ち合わせ。テーマは、ちょっとみずからも取り組もうかなと思っていた分野だったので、ちょうど良いタイミングだった。

  打ち合わせのあとは、国分寺駅の近くで一献。国分時は学生さんも多いので、リーズナブルな店が多くて良い。

  今日の打ち合わせで、研究者とか技術屋系な人のソーシャライズ的な話になった。スペシャリストは、やはりスペシャリストなりに難しい人が多いけど、なんらかの実績がある人がステップとしてソーシャライズする力を身につけて、上位層の仕事をすると頼もしいなというのは、共通した認識だ。

  一方で、スペシャリストでも、本当に天才的な人というのは、ちょっと独特だ。ぼくの周りには、この人は本当に天才なんだなと思う、頭の切れる研究者が数人いる。こういう人達は、若い頃はソーシャライズというかコミュティでの生き方が尖っていた。でも、年齢を重ねて、それなりに丸くなったように思うのだが、それは丸くなったというよりも、個性やらポジションが確立された結果と他者に対する達観から、他に同意をとったり賛同を求める必要がなく孤高な研究者としてやっていけるようになったからではないかという話になった。

  孤高な研究者というのは、単に孤立しているのではなくて辞書によると「ただ一人はなれて、高みにいる」というこなので、これはある意味スペシャリストとして、うらやましい領域だ。

  一方、民間の技術を生業とした仕事をしている立場だと、孤高というのはなかなかに難しい。それは、一人で自社製品をコツコツ開発するのでなければ、周りにはパートナーがいたり、客がいたりするからだ。たまに、そこそこに技術力がある(大抵は自称でしかない)と、そこに謙虚さを失って自分こそが正しく、相手が仕事の内容に問題を呈しても、それは相手が悪い的に対応をする技術者もいる。

  まぁ、仮にそれが技術的に正しい理屈だとしても、一定のコンセンサスを得ることと、コンフォタビリティを周りに与えることが民間では求められる。まぁ、そこでこういう孤高気取りだと、結局「あの人、面倒くさい」ってなって仕事を一緒にしなくなる。たまに、技術屋でもその技術的成果を適切に使えない相手をバカにしたり貶したりする人もいるけど、こういうのは典型的な孤高気取りでしかなく、結局のところ他の技術屋に仕事はとって変わられる。

  だから、理屈ではなくて技術の成果を顧客や周りに使ってもらってこそという価値観を持てない人で、もし本当に高みにある技術力がある人などは、自分の研究にひたすら向き合う研究職に就くことが良いのだろうとつくづく思う。

  R&Dとよく一括りにするけども、「R」では先進性や新規性の高さが重要であり、「D」では実現性や有用性が重要となる。実際にハードにしてもソフトにしても、既存の部品やプラットフォームの上で、アプリケーションとしての何かを開発する世界では、孤高な技術者を気取ったところで、ただの

「面倒くさい」輩にしかならない。

  もし、僕にも孤高の'研究者になれるほどの天賦の才があったら、研究職を目指したかもしれないなぁ。

  


2016-05-31 HND-LHR-DUS

_ [仕事][] HND-LHR-DUS

  明日からの日欧共同研究プロジェクトの全体会議に参加するために、デュイスブルグに移動。今回は、そのあとの行程から、ワンワールドのBAで、羽田からヒースロー経由でデュッセルドルフという旅程。

  8:50羽田発のために、早朝5時に家を出て、吉祥寺からバスで羽田に。この時間の欧州便だと、時差対策としては、寝たら負け的なんだろうけど、さすがに朝早いので、とりあえずは寝てしまった。

  ヒースローの乗り換えは、珍しくセキュリティチェックもすんなりで、ラウンジでメールチェックする時間があったのが嬉しい。

 デュッセルドルフの空港について、このあとのイギリスでも使えるSIMを購入。デュイスブルグは、S1ラインで移動。さすがに2回目なので、乗り方もわかっているのだが、Googleのディレクションに連動する時刻表が不正確なのは痛い。

  デュィスブルグの駅近くのホテルは、B&B的な小さいとこしか取れなかったのだが、シャワーとトイレが部屋にあるだけ助かった。同じホテルの二階のフロアは、シャワーとトイレが共用だったりする。

  ホテルで、Root,Incの時代に代理店会社のCEOとあって、ディナー。今のCEOは、この会社を創業者から数年前にテイクオーバーした女性で、2年前に創業者から紹介された。ドイツでの光ファィバーなどの産業に詳しく、いま進めてるプロジェクトについて、すこし現地側のサポートをしてもらっている。

  ディナーは、ホテル近くのショッピングモールのイタリアンだったのだが、日本から来ている他の研究者の皆さんもたまたま同じレストランに来られていたので、こちらが終わったあとに合流。

  とりあえず、長旅の初日は大きなトラブルもなく、無事に就寝。


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