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2016-05-07 ブームの終焉

_ [仕事] ブームの終焉

  早朝、帰国前にとあるVCの方と久しぶりにミーティング。話の中で、IoTのTの部分が、だいぶ落ち着いてきたよねという話になった。じつは、同じ話を、滞在中のシリコンバレーで、別な人とも数日前に話しをした。

  何がじゃないんだが、入ってくるニュース量とかからも、なんとなくガジェット系なメーカーズプームが、踊り場に来ていることを感じる数日だった。

  まぁ、ioTは、どうもThingsがちょっと先行したけど、結局のところリアルな世界てば、インダストリー系が先行しているわけだ。もっとも、これとてなにも新しい話ではなく、かつてのFAと呼ばれていた世界とトヨタ的Just in Timeや連携的カイゼンの結果な気もする。某地方都市では、トヨタの工場に向かうバイパスが、さながら製造ラインのコンベアの役割を果たしていたが、あれがより洗練されたという一面もある。

  これで、少しシリンコバレーの物価上昇も鈍化すると嬉しいのだが、果たしてどうだろうか?

  一方で、日本からのシリコンバレー詣でや、各種ベンチャーイベント的お祭りは、まだ続いてるようだけど、いまから追いかけて3週遅れの偽物を掴まされる日本企業が多くならないようにと思うのは、大きなお世話かもしれない。

  ところで、どうも僕はVCにいる所謂「技術に詳しい人」というのが苦手だ。苦手というよりは、まぁ嫌いだ。もちろん、中にはしっかりした実績のある真の技術者もいるが、多くは元大手メーカーにいた技術者とかいう肩書きで、実のところ製品開発実績や研究実績は、かなり薄っぺらかったりする。面白いもので、そういうなんちゃって技術者さんも、VCの世界に入ると周りにいる金融系の人よりは、多少は技術用語を知っているので、「技術に詳しい人」に昇格するようだ。

  でっ、だいたいこういう輩がデューデリした案件って、はっきりいってかなり痛いのが多い。それでも、日本のVCなどでは、保身のために自らの判断を正当化するので、損切りもできずに追加投資をしたりして、自己満足を持続する。

  たまに、「技術に詳しい人」が滔々と投資案件の技術的優位性を語ってくれるのだが、それは、投資先の人からの聞き売りで、投資先以外の業界の他者や専門家からのヒアリングなどを十分にしていないことが多い。だから、その技術ならxxだよねというような、基本的なとこも抑えてなかったり、そもそも論で魔法の技術に盲信していたりするのが痛い。

  まぁ、人は誰しも「否認」という心理的機能が働くので、耳に痛い話は聞きたがらない。そんなわけで、技術的に突っ込まれるようなところは避けて通るから、気がついた時にはドツボにハマっているのだろう。

  僕も大人になったから、こういう輩には、嫌味を言わずに微笑みながら、「凄いんですね...」と相槌の一つもうてるようになりたいのだが、まだまだ修行が足りないので、顔に出てしまい嫌われるのかな...

  本当に「技術に詳しい人」は、自分の知らないこと認知して、より詳しい人に聞ける人なのになぁ..と思うのだ。

  今朝、お会いしたVC系の大先輩は、そういう意味では、ご自身のバックグランドも含めて、真の「技術に詳しい人」なので、こんな愚痴も吐露してしまった。


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