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2006-05-04 福祉業界はレガシー?

_ [NPO] 就労と生活

 昨夜から長男の通っていた養護学校の後輩の保護者の方がグループホームの見学にきた。 同級生ら比較的年代の近い保護者で、子供たちの将来のための活動を初めているとのことで、いろいろと意見交換をした。 就労の場所を作るのか生活の場所をつくるのか、はたまた両方を作るのかということについて、圧倒的に両方(全て)を作りたいという人が多いようだ。  ノーマライゼーションを目指す現在、従来のような入所型の施設の新設をすることは、とても難しくなっている。  一般に保護者らが自営で施設を設立するとなると、作業所かグループホームが多いと思うのだが、これらの両方を一度に設立するのは、相当に大仕事だ。  作業所を設立する場合、全てのメンバーがその作業所に通勤できる範囲に在住できない場合には、グループホームなどの居住施設が不可欠となる。 一方、グループホームを設立する場合には、入居者の就労先となる民間企業や作業所などが通勤可能な範囲に確保できることが必要となる。 つまり、どちらの場合でも、就労と生活の両環境が確保されなくてはならないのだ。 NPO楽っ子の場合には、お世話になっていた先生と地元の企業家らが、社会福祉法人として通所作業所を設立したことを受けて、僕らはそこに通勤可能な範囲にグループホームを設立した。 すなわち、二つの異なる事業主体が、同一の村内に、就労の場所と生活の場所を設立したわけだ。 この両者の間には、もちろん連携があるわけだが、だからといって従属関係などの強いスキームがあるわけではない。 このような緩やかな協業、連携は、僕の本業のインターネット業界では、インターネットエコシステムなどとして広く知られているスキームだ。 福祉関係のNPOや学校法人、社会福祉法人などの方と話しをすると、なんでもかんでも自分のところでやりたがる傾向が強く感じる。 これは、多くの場合助成金などの収入に依存した運営で、規模の力が重要となる背景が作用しているのかもしれない。 もっと、個々に自律した小さな組織が、分散的に連携する形態を目指してもいいと思うのだが、この業界はかなりレガシーなのかもしれない。


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